脱むー通信/ちゃんくみ個人ブログ

日々のあれこれやポッドキャストのこと #脱むー

秋の花粉とIの悲劇

秋の花粉がすごいです。もう、毎日毎日鼻の粘膜が痒い!!
アレルギー薬を飲んでも一瞬で効き目が切れる。まじで儚い。
足りない分を点鼻薬で補っていたら粘膜が弱って鼻血も出てきました。ちくしょう。
最近の私の安全地帯は湯船だけです。


そんなこんなでここ2ヶ月くらい、花粉から逃れるためなるべく土日は外出せず、平日にAmazonで注文しておいた本をひたすら読むという生活をしています。これはこれで楽しいですね。ただ、読んだ本の感想をあまり吐き出せていなかったので、ブログに残しておこうと思い、久しぶりにはてなブログを開いた次第です。


最近読んで面白かった本
「Iの悲劇」米澤穂信

books.bunshun.jp

一度死んだ村に、人を呼び戻す。それが「甦り課」の使命だ。


山あいの小さな集落、簑石。
六年前に滅びたこの場所に人を呼び戻すため、
Iターン支援プロジェクトが実施されることになった。

業務にあたるのは簑石地区を擁する、南はかま市「甦り課」の三人。

人当たりがよく、さばけた新人、観山遊香(かんざん・ゆか)。
出世が望み。公務員らしい公務員、万願寺邦和(まんがんじ・くにかず)。
とにかく定時に退社。やる気の薄い課長、西野秀嗣(にしの・ひでつぐ)。

彼らが向き合うことになったのは、
一癖ある「移住者」たちと、彼らの間で次々と発生する「謎」だった-–。

徐々に明らかになる、限界集落の「現実」!
そして静かに待ち受ける「衝撃」。

『満願』『王とサーカス』で
史上初の二年連続ミステリランキング三冠を達成した
最注目の著者による、ミステリ悲喜劇

文芸春秋公式HPより)


米澤さんの一風変わった公務員ミステリです。(言い方)


表紙の不穏な雰囲気から、もしかしたらめっためたに人が殺させる系のお話なのかしら?と思ってたんですが、そんなことはなく、けっこう気軽に読める内容でした。


連作短編の形を取っていて、各章ごとに事件は解決するんですが、各章に薄く張られた伏線を最後にいっきに回収するという展開がありました。途中途中、ん?と思っていたことが解決してスッキリしつつも、主人公の置かれた状況から、やりきれない気持ちにもなるという不思議な読後感。米澤マジックです。


小説の中で起こる事件は、まぁ実際には体験したことはないんだけど、すごく身近にありそうで心がザワザワしました。ご近所トラブルの進化版みたいなもんかな。自分が好きでやってることが他人の迷惑になってしまったり。ちょっと仕返ししてやろうと思ったら大事になってしまったり。このお話の中では、そうなっても仕方ない状況ではあったんですが(結末に関わるので濁す)、なかなか考えさせられました。総じてとっても面白かったです。気になった方はぜひ。

 

 


余談ですが、読んでる間じゅう、どうしても観山さんが吉岡里帆ちゃんに変換されてしまって仕方がなかったです。へたに役者さんに当てはめちゃうと、映像化されたときにガッカリしちゃうから辞めようと思いつつも、今回はぜんぜんダメでしたね。きっと時効警察の彩雲刑事が好きすぎるせい。


真面目でしっかりしてるけどアホな彩雲刑事、めちゃくちゃかわいいのでどうか今からでもドラマ観てください。

 

www.tv-asahi.co.jp

 

では。